ローンの審査を受けるとき、どのローンであれ無視できないのが、自身の信用情報です。

信用情報は個人のお金の借入記録で、住宅ローンなどでは特に重視されます。

トラブルがあると事故情報として登録され、事故情報があると審査通過はまずできません。

この記事では、カードローンの信用情報の概要や、信用情報を管理する機関、信用事故が及ぼす影響などについて、徹底解説します。

■カードローンの利用履歴は場合によっては審査に影響する

カードローンを現在利用中、または過去に消費者金融業者を利用していた人は、記録されている履歴内容によっては、新たなローンの審査に影響を及ぼす可能性があります。

ローンの審査は、ホームページなどでの簡易的な事前審査の後、正式に申込をします。

申し込み情報をもとに書類審査が行われ、次に、信用情報機関に申込者の信用情報の開示請求をします。

そして、申込者が申込情報に記載した勤務先に勤務しているかを確認するため、審査担当者が行なう在籍確認を経て、審査結果が発表されます。

ローンの種類や業者によって、審査にかける時間や手間は異なるものの、基本的な流れは変わりありません。

1. カードローンを利用しただけで審査に影響することはない

「消費者金融サービスを過去に使ったことがあるけど、これだけでも審査に影響するのだろうか」と不安に思う質問者もいますが、そんな心配は無用です。

普通に借入をして普通に返済している限り、審査に影響を及ぼすことはほとんどありません。

■カードローンを利用すると記録される履歴とは?

「利用履歴や利用情報って、具体的に何?」と疑問に思う人もいるでしょう。

カードローンの利用情報を記録する履歴とは、具体的には「個人信用情報」のことを指します。

1. カードローンの使用履歴と呼ばれる個人信用情報とは?

カードローンの使用履歴と呼ばれる個人信用情報とは、個人のお金の借入情報や利用記録、返済状況などを記録した情報です。

「個人信用情報機関」と呼ばれる第三者機関が、信用情報の管理を行なっています。

2. 信用情報を見るとどんなことがわかる?

信用情報機関の種類によって多少違いはありますが、信用情報には以下のような情報が記録されています。

●申込者の基本情報

まずは、申込者の基本的な情報です。

申込者の氏名、住所、生年月日、電話番号、勤務先などがあります。

申込者の基本情報は、申込日から半年間残ります。

勤務先などはローン審査に大きな影響を与え、電話番号も携帯か固定かによって多少の影響があります。

●契約内容

次に、契約内容についてです。

ローン契約をした会社名、契約日、返済方式、契約額(カードローンの場合は限度額)が記載されています。

契約に関する情報は、解約から5年間残ります。

他のローン契約がなければ(少なければ)、ローンの審査通過は基本的にしやすくなります。

●返済状況

また、返済状況についても記録があります。

返済予定日、実際に返済した日、返済した金額、返済後の借入残高、完済の有無、延滞の有無などです。

利用者の返済能力を見る上で、重要な項目です。

借り入れや返済に関する情報は、完済から5年間記録が残ります。

●取り引きの情報

長期延滞、債務整理、強制解約、代位弁済など、いわゆる「信用事故」に関する情報が記載されています。

信用事故に関しては、後ほど詳しく説明します

3. 個人信用情報を記録している3つの機関

個人信用情報を記録・管理しているのは、日本国内では以下の3社の指定信用情報機関です。

●JICC(株式会社日本信用情報機構)

3社の個人信用情報機関の中では、最も歴史があります。

主に、消費者金融や信販会社に関する信用情報の記録・管理を行なっています。

●CIC(株式会社シー・アイ・シー)

信販会社やクレジットカード会社の信用情報を記録・管理していると言われていますが、銀行系や消費者金融系の加盟も少なくありません。

原則として、月1回以上の頻度で加盟各社に情報更新を義務付けています。

●全国銀行個人信用情報センター(KSC)

銀行、銀行系信用保証会社、銀行系クレジットカード会社など銀行系だけでなく、JAや信用金庫、信用組合など、銀行と同列視される金融機関の信用情報を記録・管理しています。

自己破産の官報情報を登録している点が、他の信用情報機関と異なる点です。

●たとえばアコムの場合は…?

アコムなど、主な消費者金融や銀行、クレジットカード会社が加盟している信用情報機関を、表にしてみました。

会社名 CIC JICC KSC
アコム ○ ○ ×
プロミス ○ ○ ×
三菱東京UFJ銀行 ○ ○ ○
楽天銀行 ○ ○ ○
新生銀行 × ○ ○
三井住友カード ○ ○ ×
JCB ○ ○ ×

どこの会社も、2つ以上の信用情報機関に加盟しています。

大手銀行に至っては、3社すべてに加盟しているケースが多いです。

●消費者金融の利用情報は銀行カードローンにはバレない?

銀行カードローンと消費者金融では、加盟している信用情報機関が異なるケースが多いです。

自らが加盟していない信用情報機関の信用情報の開示請求をすることは、原則としてできません。

「それならば、消費者金融での信用情報は銀行カードローンにはばれない」と安心している人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。

例えば、消費者金融でトラブルを起こしてしまうと、そのトラブル情報(金融事故情報)は、信用情報機関の垣根を超えて共有されます。

ですので、消費者金融でのトラブルは、銀行カードローンの知るところとなってしまうのです。

■記録されると審査に通過できない信用事故の記録

普通にカードローンを利用していれば、信用情報はさほど問題視されません。

ただし、信用事故記録(異動情報とも呼ぶ)があると、その情報が他の信用情報機関に提供されるだけでなく、審査落ちする可能性もあります。

1. 信用事故とは?

お金の借入に関して、重大なトラブルが発生すると、トラブルに遭った会社は信用情報機関に、トラブルがあったことを報告し、報告を受けた信用情報機関はその情報を記録します。

これが信用事故記録であり、信用事故記録が登録されていると、カードローンや住宅ローン、クレジットカードの契約はまずできません。

また、前述したように、信用事故情報は信用情報機関の垣根を超えますので、隠すことはできません。

2. 信用事故の種類

信用事故には、「長期延滞」「債務整理」「強制解約」「代位弁済」の4種類があります。

以下で、それぞれの信用事故の概要と、情報の保存期間を紹介しましょう

●長期延滞

おおむね2~3ヶ月以上の返済延滞があると、長期延滞情報が記録されます。

信用情報機関による、記録される情報、記録の保存期間は、以下のようになっています。

信用情報機関 記録される情報 記録の保存期間
CIC 長期延滞の事実、延滞発生日 延滞解消日から5年間
JICC 長期延滞の事実、延滞発生日 延滞解消日から1年間
KSC 長期延滞の事実 完済日から5年間

他の信用情報機関は、延滞がなくなれば残債があっても事故情報は消えますが、KSCは延滞も含めて借金を完済しないと、情報はいつまでたっても消えません。

●債務整理

債務者が返済不能に陥った時、合法的に借金を減らす手続きを債務整理と言います。

債務整理には、以下の4種類があります。

  • 任意整理…当事者同士の話し合いで借金減額交渉
  • 特定調停…裁判所に仲介をしてもらい借金減額交渉
  • 個人再生…裁判所に申し立てを行ない、返済計画を立てた上で借金の大幅減額
  • 自己破産…借金の返済免除

信用情報機関別、そして債務整理の種類別に、記録の保存期間が以下のように異なります。

信用情報機関 任意整理 特定調停 個人再生 自己破産
CIC 記録なし 記録なし 記録なし 5年間
JICC 5年間 5年間 5年間 5年間
KSC 5年間 5年間 10年間 10年間

一見すると、CICだけ記録条件が緩いようですが、債務整理後の返済に関する情報は、記録されます。

●強制解約

強制解約とは、カード利用規約違反や悪質なクレームなど、利用者がカード会社に著しい損害を与えた際に、カード会社から一方的に契約解除をすることです。

どの信用情報機関でも、強制解約日より5年間は、信用情報に記録が保存されます。

●代位弁済

貸金業者(消費者金融など)ではあまりありませんが、銀行カードローンでは、実際の審査や返済不能に陥った時の借金の肩代わりを、「保証会社」にお願いすることがあります。

そして、実際に利用者が返済してくれない場合、保証会社がカードローン会社に借金の肩代わりをすることを、「代位弁済」と言います。

代位弁済をしたからといって、利用者の返済が免除されるわけではなく、返済相手がカードローン会社から保証会社に代わっただけです。

代位弁済については、どの信用情報機関でも、代位弁済日より5年間は記録が保存されます。

3. 信用事故情報があると審査に通過できない

信用事故情報はマイナス情報です。

信用事故情報があると、大手消費者金融や銀行カードローンの審査は、まず通過できません。

それ以外にも、金融機関の住宅ローンや自動車ローン、キャッシング枠の付いたクレジットカードの新規入会もまず不可能です。

意外なところでは、携帯電話端末の購入者が分割払いを利用することもできなくなります。

さらに、信販会社系の保証会社を使ったアパートやマンションの賃貸契約(保証人を用意できない人が、保証会社に保証料を支払う代わりに保証人になってもらう契約)もできません。

4. 多重債務、借りすぎも審査に影響する

信用事故ではないものの、多重債務者や借入件数の多さも審査に影響を及ぼします。

他社借入件数が多いと、「1社かから高額融資を受けられないために、何社にも分けてしか借りられない信用力のない人」というレッテルを貼られてしまい、審査の目が厳しくなります。

また、利用限度額や借入額に関しては、銀行は最近では審査を厳しくしており、ノンバンク系では「総量規制」の壁が立ちはだかっています。

●総量規制とは?

総量規制とは、「利用者年収の3分の1以上は借入できない」という、貸金業法に定められた規制です。

消費者金融や信販会社のカードローンが対象ですが、銀行カードローンは対象ではありません。

また、クレジットカードのキャッシング枠が対象となりますので、年収の3分の1以上のキャッシング希望額を申し込んでも、その利用枠はもらえません。

参考:カードローンの総量規制と対象外となる借入方法をチェック!

5. 自分の信用情報が気になる方は情報開示請求を

  • 「借入明細や借用書がない」
  • 「自分の利用状況が気になる」
  • 「過払い請求したい」

など、自分の信用情報が気になる人は、信用情報機関に信用情報の開示請求を行うことができます。

以下のように、信用情報機関によって請求可能な方法に違いがあります。

信用情報機関 PC スマホ 郵送 窓口
CIC ○ ○ ○ ○
JICC × ○ ○ ○
KSC × × ○ ×

また、以下のように手数料がかかります。

  • CIC…1000円(窓口のみ500円)
  • JICC…1000円(窓口のみ500円)
  • KSC…1000円

■住宅ローンなど高額ローンの契約は要注意

カードローンは、ローン商品の中でも比較的少額な融資ですので、別のカードローンの利用履歴は審査にさほど影響を及ぼしません。

しかし、高額融資となる住宅ローンの場合、その審査難易度はカードローンの比ではありません。

カードローンの審査では手間がかかるためまず行わない、

  • NHK受信料の支払い状況
  • 水道光熱費の支払い状況
  • 税金の納付状況
  • 国民健康保険料の納付状況
  • 国民年金などの社会保険料の納付状況

などを、銀行員が問い合わせします(例えば年金事務所の年金担当者などに年金の納付状況を聞くなど)。

また、住宅ローンでは「返済比率」(利用者年収に占める年間返済額の割合)が重視され、その上限は35%~40%とされています。

さらに、住宅ローンの場合は、カードローンを持っているだけで審査に影響を及ぼしてしまうのです。

1. 住宅ローンなど高額ローンの申し込み前にはカードローンの解約を

住宅ローンの返済比率には、カードローンの利用残高も含まれますので、カードローンを利用中であれば住宅ローンの審査にもちろん影響を与えます。

しかし、現在カードローンの借入がなく、全て完済済みであっても、契約が残っていれば住宅ローンの審査に影響があります。

これは、カードローンの契約が残っていることにより、新たに発生する借金リスクを警戒しているからです。

このように、カードローンは持っているだけで住宅ローンの審査に影響を与えるので、住宅ローンの審査にどうしても通過したいのであれば、使っていないカードローンは解約しておきましょう。

参考:カードローンの利用は住宅ローンに影響する!?審査落ちの原因と対策

■まとめ

信用情報が気になる人は、「誰でも貸します」「ブラックOK」などの広告につられて、借りてしまう可能性があります。

しかし、そのようなうたい文句で広告を出す業者はほぼヤミ金業者です。

闇金は信用情報機関に加盟していないので、信用情報とは関係ありません。

しかし、法外な金利を請求するだけでなく、取り立ても法規制を守らず非常に厳しいため、絶対に利用しないでください。

闇金を利用するよりも、自分の信用情報を把握した上で、借入残高や借入件数を減らす、記録が自然消滅してから申し込むなどすれば、審査通過の可能性はより高まるのです。