銀行カードローンの自主規制で審査や借入返済が変わる!?

「最近、銀行カードローンで借りる事が厳しくなった。」と聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。

2017年上旬から徐々に自主規制の動きが広まっている銀行カードローンですが、今後審査や借り入れにどのような変化があるのでしょうか。

今回は銀行カードローンの自主規制の理由や、今後、銀行カードローンはどのように変化していく可能性があるのかなどについて詳しく説明していきます。

■銀行カードローンが過剰融資として社会問題に

2011年頃から貸出残高が急増し始めた銀行カードローンでは、消費者金融同様に「最短即日融資」や「WEB完結手続き」など借り入れのしやすさを売りにしているところも多くなっています。

消費者金融の持つ便利性に加えて、銀行ならではの安心感から利用者数が増えていきました。

1. 消費者金融などの総量規制がきっかけで利用率が伸びた銀行カードローン

消費者金融などのノンバンク系貸付業者には2006年に設定された総量規制という規制があり、利用者の年収の3分の1までしか貸し付けしてはいけないという法律上の決まりがあります。

一方の銀行カードローンは、このような法的な貸しすぎを防止する規制がないため、高額融資を期待する人々は銀行カードローンに申し込みをするようになり、利用率も上昇していきました。

2. 年収の3分の1以上の過剰融資が問題に

しかし高額融資を受けた人は、自分の返済能力を超えて借り入れしてしまう危険性も併せ持っており、年収の3分の1以上の過剰融資で返済不能に陥る人も増えていきました。

その結果、個人の自己破産申請は2016年度に13年ぶりの増加となってしまい、これを受けて金融庁が監視強化に向け動き出したのです。

■メガバンク3行は自主規制の動き

このような金融庁の銀行カードローンに対する規制監視強化の動きを受けて、全国銀行協会は各銀行に過剰融資の防止策を講じるようにと要求を出しました。

そしてこの要求を受けて、みずほ銀行、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行のメガバンク3行では、自主的な規制の動きが始まったのです。

それでは実際に、メガバンク3行が行なった自主規制の具体的な動きを見ていきましょう。

1. 年収の2分の1以内の貸付限度額を年収の3分の1へ縮小

みずほ銀行では、利用者それぞれに設定する融資枠の上限を年収の2分の1から3分の1にへと引き下げました。

審査では年収だけを見て融資額を決定しているわけではありませんが、基本的に年収の3分の1以内の金額で設定されることになり、高額融資は期待できなくなりました。

また公表はされていませんが、三井住友銀行や三菱東京UFJでも貸付限度額をセーブしていることが予測されます。

2. 収入証明書類の提出条件を借入額300万円から50万円へ引き下げ

三井住友銀行では、カードローンの契約時に運転免許証などの本人確認書類が必要になりますが、借り入れ希望額が300万円を超える場合には、収入証明書類の提出も必要でした。

しかし、現在では収入証明書類の提出条件は希望借入額300万円から50万円に引き下がっており、より確実な返済能力の確認が求められるようになってきたのです。

3. カードローンのCM放送の自粛

今まで大手銀行カードローンのCMを目にすることも多かったと思いますが、三菱東京UFJ銀行では子供が視聴する可能性の高い時間帯のCM放送自粛を始めました。

子供が視聴する可能性の高い、朝の時間帯などの放送を控えるようになったのです。

4. 規制強化の流れは徐々に地方銀行にも

現在は、メガバンク3行から自主規制の動きが始まっており、地方銀行ではそれほど変化のないところも少なくありません。

しかし今後の規制強化の流れはメガバンクだけではなく、徐々に地方銀行も動き出すのではないかということが推測できます。

具体的に「いつ」ということははっきりといえませんが、メガバンク3行の早急な自主規制対応を見ている限り、地方銀行規制強化の動きが始まるのも遅くはなさそうです。

■規制強化で予想される銀行カードローンの変化

今後ますます厳しくなることが予想される銀行カードローンの規制強化の動きですが、実際にどのようなことが変化していくのでしょうか。

ここでは、銀行カードローンの規制強化で予測される銀行カードローンの変化について説明していきます。

1. 融資可能額が低くなる

メガバンクではすでにこの動きが始まっていますが、今までは高額融資が期待できた銀行カードローンも、今後は融資可能額が低くなることが予測できます。

具体的には今まで年収の2分の1程度の限度額を設定していたところが、年収の3分の1くらいまで引き下げられる可能性が高くなってきました。

高額融資が期待できた銀行カードローンも、徐々に大手消費者金融と変わらない融資額設定になっていくでしょう。

2. 専業主婦への貸付ができなくなる

銀行カードローンに対する金融庁の監視強化のおもな原因は、返済不能に陥った自己破産申請者が増えたためです。

そのため、今後は少しでも返済不能に陥る可能性のある人への貸し付けができなくなります。

現在は配偶者に安定した収入があれば、収入のない専業主婦でも申し込み可能な銀行カードローンは多いのですが、今後は専業主婦の申し込みを断るろころも増えてきそうです。

3. 即日融資に対応できなくなる

現在の銀行カードローンは、申し込みから即日融資に対応しているところも多くなっていますが、今後は即日融資対応ができなくなる可能性があります。

現在は銀行カードローンの審査は保証会社が行なっており、保証会社の審査に通過すれば最短即日に銀行カードローンとの契約が可能です。

しかし今後は、利用者の情報を警察庁にて照会する仕組みを導入が検討されており、実際に導入されると審査に時間がかかり即日融資には対応できなくなります。

4. おまとめローンはほぼ不可能

おまとめローンとは、複数社からの借り入れを1つのカードローンにまとめることで利息を節約したり、支払日を減らして精神的な負担を軽くするための方法です。

以前まで銀行カードローンは高額融資が可能であったため、おまとめ向きのカードローンでもありました。

規制強化によって高額融資が難しくなりますので、おまとめローンはほぼ不可能な状態になってしまうことが予測できます。

■今後は目的に合わせてローン商品の使い分けが重要

利用者への貸しすぎを防止するというような意味では、より安全に利用できるようになる動きのある銀行カードローンですが、一般的な利用は以前よりもしにくくなる動きがあります。

そのため、今後はカードローンの利用目的に合わせて利用するカードローンを使い分けていくことが重要になります。

1. 審査に自信がない場合には、大手消費者金融のカードローン

消費者金融よりも審査が厳しいといわれている銀行カードローンですが、今後はもっと審査基準が厳しくなっていくことが予測できます。

そのため審査通過に自信がない方であれば、大手消費者金融のカードローンを利用することがおすすめです。

大手消費者金融は、銀行に比べて審査通過率も高くなっていますので、より借り入れできる可能性が高くなります。

2. おまとめや借り換えは大手消費者金融の専用ローンサービスを利用

実はおまとめや借り換え専用のローン商品が、大手消費者金融にも用意されています。

通常のカードローンなら、総量規制の対象となっており年収の3分の1程度の借り入れしかできませんが、おまとめ・借り換え専用ローンなら総量規制の対象外となっており、年収の3分の1以上の借り入れが可能です。

以前は、おまとめや借り換えのように高額融資になりがちなものは、銀行カードローンが利用しやすかったのですが、今後は消費者金融のおまとめ借り換え専用ローンの利用を検討してみましょう。

●大手消費者金融のおまとめ・借り換え専用ローン

大手消費者金融のおまとめ・借り換え専用ローンには以下のようなものがあります。

  • アコム…貸金業法に基づく借り換え専用ローン
  • アイフル…おまとめMAX、借り換えMAX
  • プロミス…おまとめローン

3. 融資額の利用目的がはっきりしていれば目的別ローンも

カードローンの利用にこだわらず、融資額の利用目的次第では目的別ローンを利用するのもおすすめです。

たとえば自動車の購入には自動車ローンが利用できますし、学費の工面であれば教育ローンを検討してみるのもよいでしょう。

目的別ローンの場合は一度に全額を借り入れする必要があり、カードローンのように限度額内で何度も借り入れすることはできませんが、金利がかなり低くなるというメリットもあります。

■まとめ

今回は銀行カードローンの現在の自主規制の状況や原因、今後予測される自主規制の動きや対処法などについて説明してきました。

銀行カードローンは今後も規制強化の動きが強まる可能性が高く、そのたびに情報も変化していく可能性があります。

今後銀行カードローンの利用を検討している方は、銀行カードローンの公式サイトをよく確認して、常に最新情報を入手することを心がけましょう。