年金生活者も利用可能、銀行口座の不足額を自動融資してくれる、など、カードローンは利便性が高まっています。
しかし、カードローンには利用限度額という壁が存在します。
限度額は審査によって決まり、限度額を制限する法律もあるため、年収の3分の1を超えるのは容易ではありません。
しかし、おまとめローンや借換えローンを使えば、その壁を超えて借入することも可能です。
この記事では、カードローンの金利やおまとめローンの融資条件などを見ながら、ローンの限度額について徹底的に解説します。
■カードローンの上限はいくら?最高利用限度額を徹底比較
カードローンでは一体いくら借りられるのかを知るため、まずはカードローンごとの契約極度額を見てみましょう。
1. 大手消費者金融と銀行カードローンの上限利用限度額一覧表
銀行カードローン、大手消費者金融カードローンごとに、金利一覧と限度額一覧を表にまとめました。
| カードローン名 | 上限利用限度額 | 金利 |
| アコム | 800万円 | 3%~18% |
| アイフル | 500万円 | 4.5%~18% |
| プロミス | 500万円 | 4.5%~17.8% |
| SMBCモビット | 800万円 | 3.0%~18.0% |
| 三井住友銀行カードローン | 10~800万円 | 年4.0%~14.5% |
| みずほ銀行カードローン | 800万円 | 2%~14% |
| バンクイック(三菱東京UFJ銀行) | 500万円 | 1.8%~14.6% |
| ミスターカードローン(住信SBIネット銀行) | 1200万円 | 0.99%~7.99% |
| リザーブドプラン(スルガ銀行) | 800万円 | 3.9%~14.9% |
最高限度額と下限金利に関しては、大手消費者金融も銀行系もさほど違いはありませんが、上限金利は銀行カードローンの方がはるかに低金利です。
ただし、ここに示した最高限度額を、利用者全員が受けられるわけではありません。
詳しくは、以下で説明しましょう。
■利用者それぞれの利用限度額は審査で決まる
利用者が実際に借り入れできる借入限度額は、返済能力や実績などの審査をした上で、利用者それぞれに利用限度額が設定されます。
1. 利用限度額は年収の3分の1以内が目安
融資限度額の目安ですが、「年収の3分の1以内」といったところです。
「年収の3分の1以内」という数字には、もちろん根拠があります。
●消費者金融などのノンバンク系は総量規制の対象
まず、消費者金融や信販会社、クレジットカードのキャッシングなど、ノンバンク系の与信限度額については、「総量規制」によって上限が設けられています。
総量規制とは、貸金業法で定められている規則で、「年収の3分の1以上の貸付ができない」という規則です。
これは「1社で年収の3分の1」ではなく、「総量規制対象の貸金業者の借入残高との合計額で3分の1」ですので、注意しましょう。
●銀行カードローンもノンバンク並みの利用額設定になる
一方の銀行カードローンは、総量規制対象外ですが、現在はノンバンク系並みの利用限度額の設定となっています。
総量規制対象外のため、かつては、ノンバンク系よりも高額融資が可能というイメージだったのが、銀行カードローンでした。
超低金利で法人向け融資も伸びない金融情勢もあり、カードローンは金融機関側の重要な収入源となっていました。
しかし、年間返済などを考慮せず、銀行カードローンによる過剰融資が社会問題したため、中央官庁である金融庁が監視強化に乗り出したのです。
その結果、まずは都市銀行が自主的な限度額規制に乗り出し、それに追随する形で、地方銀行なども貸出金額を抑えるようになりました。
●一部例外となる人もいる
しかし、全ての人が総量規制の対象となるわけではなく、一部例外的な扱いを受ける人もいます。
まずは、配偶者に安定した収入のある専業主婦です。
自らに収入のない専業主婦にそのまま総量規制を適用してしまうと、カードローンで借りることはできませんよね。
それでも借りてほしい銀行側では、専業主婦には「配偶者貸付」という例外措置が設けられています。
配偶者貸付とは、夫婦の年収を合算した上で、その合計額の3分の1を借入れることができるという制度です。
また、自営業者や個人事業主などは、年収の3分の1以上の借入が可能です。
2. 審査の結果次第ではさらに融資額は減額される
ただし、大手消費者金融などの公式サイトで可能な簡易審査をして、本審査申込をして審査通過をしても、年収の3分の1の限度額がもらえるとは限りません。
審査基準はカードローンによって異なるものの、年収、勤続年数、他社借入などによっては、審査結果でさらに減額される場合もあります。
●本人の申告内容
限度額を左右するのは、まず本人の申告内容です。
申し込み書や申し込みフォームで申告した全ての内容が、審査では確認されます。
勤続年数が短い、居住年数が短い、年収が少ないなどの要因があると、設定される限度額は少なくなります。
●個人信用情報
本人の申告内容だけでなく、信用情報機関も審査に影響を与えます。
個人信用情報とは、個人のお金の契約状況、借入状況、借入先、返済状況、年間返済額、返済日などが記載されている情報のことです。
個人信用情報を見て、他社借入がある、返済日から返済が遅れている、などが見つかると、限度額を減らされる可能性があります。
それにとどまらず、3か月以上の長期延滞、強制解約、債務整理などの信用事故の情報があると、審査通過すらできません。
●50万円以上の貸出限度額を希望の場合は、収入証明書が必要な場合も
ノンバンク系に申込む際には、本人確認書類だけでなく、1社で50万円以上(対象他社借り入れ分も含めて100万円以上)の限度額を希望する場合には、収入証明書類が必要となります。
これも、ノンバンク系が対象となる貸金業法に定められている規則です。
サラリーマンであれば源泉徴収票、自営業者などは確定申告書が主な有効書類です。
最近では、銀行カードローンでも、収入証明書が必要となる限度額を50万円~100万円程度に引き下げているケースが増えています。
収入証明書を提出できなければ、もちろん審査は通過できません。
3. 新規契約時は低めの上限額で設定されることが多い
しかし、いくら年収が多くて返済がしっかりしている人で審査通過をしても、新規契約時には低めの上限額を設定されることが多いです。
これは、新規契約者は自社との信用実績、返済実績がないため、貸し倒れの被害を抑えるためです。
●新規契約時は金利も上限金利が適用になることが多い
また、新規契約時は、借入利率も上限金利を適用されることが多いです。
カードローンによって固定金利、変動金利の違いはあるものの、設定される限度額が多いほど、適用される金利が低くなるのは変わりありません。
限度額が少ない新規契約者は、金利もほぼ上限金利が適用されるのです。
■契約後に増額や減額をして限度額の変更も可能
契約時に設定された初回融資額がいつまでもそのままというわけではなく、増額や減額をすることによって、カードローンの契約限度額を変更することもできます。
1. 増額をするためには増額申請と審査が必要
ただし、貸出限度額を増やしてもらう際には、利用者自身が増額申請をした上で、審査担当者による審査を再度受けなければなりません。
●増額審査に有利・不利になるのはこんなこと!
では、増額審査で有利、または不利になるような事例はどんなことがあるのでしょうか?
まずは、増額審査で有利になりそうな事例をいくつか紹介しましょう。
- 勤務先が中小企業→大企業に転職した
- 雇用形態が契約社員→正社員になった
- 給料支給額が新規申込時より増えた
- 限度額近くまで借入をして期日内に返済している
- 固定電話と携帯電話、両方の電話番号を申告している
逆に、増額審査で不利になる可能性がある事例は、以下の通りです。
- 給料が減った
- 転職間もないために勤続年数が短い(3か月未満)
- 転職して正社員→アルバイトになった
- 携帯電話しか電話番号を申告していない
- 頻繁に引越しをしている
●増額の案内が来たら増額の可能性が大!
中でも、増額審査に通過する可能性が最も高いのが、増額の案内が来た人です。
カードローン会社から「増額の案内」が来る人は、実績が十分で、カードローン会社側から「優良顧客」と認められています。
増額の案内が来ても自動的に増額されるわけではなく、申請が必要で審査も受けなければなりません。
それでも、普通に増額の申請をするよりははるかに審査通過の可能性が高いです。
●減額は審査なしでいつでも可能
限度額の減額については、審査なしでいつでも可能です。
限度額を減額すると金利が高くなるリスクもありますが、以下のようなメリットがあります。
- 借り過ぎを防げる
- 不正利用の被害額を少なくできる
- 他のローンの審査に有利になる
■年収の3分の1以上の高額融資をカードローンで借りたい場合は?
現在では、銀行でも消費者金融でも、カードローンでは年収の3分の1以上を借りるのはかなり難しいです。
とはいえ、借金のおまとめや借換えのために、カードローンで高額融資を受けたい人もいますよね。
1. おまとめや借り換え専用ローンなら総量規制の対象外
そんなときには、大手消費者金融のおまとめローンや借換えローンなどを利用することをおススメします。
大手消費者金融の無担保カードローンは総量規制の対象ですが、大手消費者金融のおまとめローンや借換えローンは総量規制の対象外だからです。
おまとめローンや借換えローンは、債務者に一方的に有利になるローン商品のため、借り過ぎを防ぐ理由がないからです。
2. 大手消費者金融のおまとめ借り換えローン
ここでは、大手消費者金融のおまとめローンや借換えローンを紹介します。
●アイフル
アイフルには、「おまとめMAX」「かりかえMAX」という2つの商品があります。
その違いを、表にまとめてみました。
| おまとめMAX | かりかえMAX | |
| アイフルの利用 | あり | なし |
| 金利 | 年12%~15% | 年12%~17.5% |
| アイフル借入金の借り換え | ○ | × |
| 最高限度額 | 500万円 | 500万円 |
| 返済回数 | 最長10年(120回) | 最長10年(120回) |
| 返済方式 | 元利定額 | 元利定額 |
| 申込方法 | 電話・ネット | 電話・ネット |
基本的には、アイフルの利用経験がない人は「かりかえMAX」、アイフルの利用経験がある人は「おまとめMAX」となり、おまとめMAXの方が金利優遇されています。
また、おまとめMAXならば、アイフルの借入をおまとめすることも可能です。
●アコム
アコムには、「貸金業法に基づく借換え専用ローン」があります。
商品概要は、以下の通りです。
| 金利 | 年7.7%~18% |
| 限度額 | 300万円 |
| 返済回数 | 最長13年7か月(162回) |
| 返済方式 | 元利均等 |
| 申込方法 | 窓口・むじんくん・郵送 |
アイフルよりも限度額は低いです。
下限金利はアイフルより低いものの、上限金利はアイフルより高いため、300万円近い金額をまとめたい人向けです。
申し込み方法は、他よりもバリエーションに富んでいます。
また、利用者自身で借金清算をする際には、他社清算書類を提出する必要があります。
●プロミス
プロミスには、「おまとめローン」があり、商品概要は以下の通りです。
| 金利 | 年6.3%~17.8% |
| 限度額 | 300万円 |
| 返済回数 | 最長10年(120回) |
| 返済方式 | 元利定額 |
| 申込方法 | 窓口・自動契約機 |
アコムよりも下限金利が低いため、300万円に近い金額をおまとめしたい人は、さらに有利です。
ただし、返済が最長10年とアコムよりも短いので、返済能力の高さが求められます。
3. 大手消費者金融のおまとめ借り換えローンを利用する際の注意点
大手消費者金融のおまとめローンや借換えローンを利用する際には、以下の点に注意してください。
●利用目的が限られる
無担保カードローンは、事業資金を除いて、ほとんどの利用目的に使うことができます。
一方、大手消費者金融のおまとめローンや借換えローンは、おまとめや借換え以外に使うことはできません。
●金利はさほど低くない
大手消費者金融のおまとめローンや借換えローン、その金利はさほど低くありません。
通常のカードローンより若干低金利な程度ですので、劇的な利息低減効果は期待できません。
むしろ、「借入件数減らし」効果の方が高いでしょう。
●書類の手続きなどが結構面倒
大手消費者金融のおまとめローンや借換えローンを利用する際には、現在の借入を証明する書類を準備しなければなりません。
大手消費者金融では、おまとめ前の貸金業者への返済はおまとめローン業者でやってくれますが、中には自分で返済しないといけない場合もあります。
その際、資金がしっかりと他社借入の返済に使われたことを証明するため、完済証明書や解約証明書の提出を、後ほど求める業者もあります。
●審査はさらに厳しくなる
大手消費者金融のおまとめローンや借換えローンは、借金返済が苦しくなった人が多く利用するため、その分審査は厳しくなります。
特に、返済実績や返済能力は厳しくチェックされ、審査通過率は通常のカードローンほど高くありません。
■まとめ
カードローンの限度額が多いほど、金利は低くなりますので、限度額は多いに越したことがないのが一般的です。
ただし、限度額を増やすには、信用実績や返済実績など、とにかく利用実績を積み上げることが大切です。
実績が乏しい人は、利用者自身の属性(年収、雇用形態、勤続年数など)を上げると、増額の可能性があります。
増額申請をする際には、そのような事前準備をしっかりとしておきましょう。